2018年6月29日(金)

朝から福岡へ。人生で初めての本場・博多らーめんを『ShinShin 天神本店』で食したのち、とある新規コスメブランドのコンセプトとネーミングに関するクライアントとの最終調整に、パートナーの制作会社と臨む。

結果、この案件に関する最初の打ち合わせの際にふと思い浮かんでから、どうしてもやりたくてずっと推しつづけていた方向性で決定。「他の会社では絶対に出てこないだろうし、ましてや化粧品会社で採用する勇気があるところはないだろう」と言われた案だけに、クライアントにとっても覚悟がいる決断だったはずで、先方のプロジェクトメンバーたちが「社長、これがやりたいです! これでいきましょう!」と最後の最後まで何度も推してくれたおかげだと思う。ありがたい。そして、このコンセプトとネーミングが世の中へ出ていくことに、とてもワクワクしている。

その後、クライアントと『華蓮 博多店』で鹿児島牛のしゃぶしゃぶ。「ほんと、天才的なコンセプトでした」などと慣れないお世辞をさんざん言われて恐縮していたら、「ところで、お仕事はなにをされているんですか?」と聞かれ、良い意味で衝撃を受ける。はい、コピーライターです。いったい、これまで何者だと思われていたのだろう。でも、たしかに「コピーライター」ってなにをしているのか分かりづらいよな。いわゆる「コピー」だけを「ライティング」するわけじゃなくて、ヒアリングをして、それをもとにコンセプトを設計して、企画だって考える。なんかもっと分かりやすい肩書きはないだろうかと考えさせられる。

ぎりぎりまで歓談したのち、タクシーで博多駅へ。新大阪行きの新幹線の終電に走って滑りこみ、『ストーナー』(ジョン・ウィリアムズ)の世界に読み浸っていたら、あっという間に到着。福岡まで日帰りで行けるなんて盲点だった。人生は盲点ばかりで楽しい。とはいえ、険しい上り坂にはちがいない。でも、上り坂で後ろを向いて歩けば、下り坂を上ることになるのだと気づく。なんだか下り坂なら上れそうな気もしてくるから、これまで去っていった人たちの顔を思い浮かべては夜道を歩いて帰る。

2018年6月27日(水)

妻がなにかの拍子に「シマウマみたいな顔でさ」と口走ってドキリとした。シマウマみたいな「柄」ならわかるけれど、「顔」と言われるとは思わなかったからである。というか、それは「馬顔」でいいんじゃないだろうか。そう聞くと、「いや、馬じゃなくて、シマウマ」と譲らなかった。

朝から病院へ。気管支炎が再発したらしい。待ち時間にて、とあるロボット開発会社の新製品のネーミングとコピーに関する提案書の構成を頭のなかで練る。頭さえあればどこでも仕事ができるのはありがたい。

その後、とある新規コスメブランド開発の提案のため、パートナーの制作会社にてクライアントとウェブ会議。自分がいちばん推したいチャレンジングなコンセプト、コピー、ネーミングを予想以上に気にいって喜んでくれたので嬉しかった。守りではなく攻める相手との仕事は楽しい。

帰りに、博多行きの新幹線チケットを購入。金曜日に日帰りで出張する予定。人生で初めての福岡。だれかと会えればよかったのだけれど、だれかいたっけな。ひとまず、とんこつラーメンは食べよう。

2018年6月25日(月)

妻と息子が寝静まる夜更けに息を殺して叫んだセネガル戦のハイライトが朝のニュースで流れていて、妻が「ワゲ、すごいね。日本、やるじゃん」とつぶやいた。「ワゲは、セネガル代表だよ」と教えると、「え、ワゲさんじゃないの?」と言う。いや、ワゲさんだとは思うけれど。決して、輪毛さんではない。

朝から会社の設立準備。大阪と東京を行ったり来たりしながら手続きを進めるのは現実的じゃないなと感じ、東京への引っ越しを早めて、転居したあとにまとめて一気に終わらせることにした。なので、東京の案件比率をもう少し高めるべく、また7月初旬から東京をまわろうと思う。

とある新規コスメブランド開発の企画書を提出。「まあ、ここまでねばって考えたなら十分かな」と思って出そうとした寸前、最後の最後の最後に最良のアイデアが浮かぶパターンが最近は続いている。先日のとある開発会社のコーポレートスローガンも結局、最後の最後の最後に、ボディコピーの細部をリアルタイムで調整しているうちに、まったくちがうスローガンにたどりついてしまった。そんなねばりの向こうがわ。提出の直前に「最後のねばりタイム」を設けたほうがいいのかもしれない。

夕方から、とあるメーカーのSNSキャンペーンで使用するコピーを70本ほど追加で仕上げたのち、散歩へ。とあるロボット開発会社の新製品のネーミングとコピーというお題を考えるために、製品そのものではなく、会社の事業コンセプトから考えなおしてみることにした。そして、その事業コンセプトを達成していくために課題となっている要素を見つけ、それらを解決できるものとして新製品を位置づける。こうすると、新製品のネーミングやコピーの方向性もよりコンセプチュアルになるからユーザーへ届けやすくなるし、会社が事業を推進していきたい方向性ともズレなくなるので良いのではないかと思う。結果として、ひとつの道筋が見えてきたのでホッとした。

とりあえず、散歩しながら考えるのってアイデアは浮かぶし、運動にもなるし、気分転換にもなるし、一石三鳥だな。いままでオフィスでひとりウンウン唸りながら頭をねじっていた時間ってなんだったんだろう。

2018年6月21日(木)

最近は、自宅の作業部屋で仕事をしている。

ちょっと集中力が切れたときにはリビングへ行けば、家族がいる。これまでだったら無意味なネットサーフィンでもして気分転換をしていた時間を家族と過ごせるようになったことは、とても大きい変化のひとつだ。

リラックスできているせいか、アイデアやコピーも浮かびやすくなり、仕事にも良い影響が出ているのを感じている。1歳になる息子が「パパ」と口にした瞬間も見逃すことなく見届けられた。人生から不本意な時間がなくなったような気がしている。無目的に延々と続くような会議に貴重な人生の時間を蝕まれることもない。人生をムダにしている場合ではない歳に差しかかった今、やはり自分で会社をつくるという選択肢は悪くなかったのかもしれない。まあ、今後、その考えがどう変わっていくかはまだ分からないけれど。

特に大きな変化といえば、「ごはん」と「うんち」という対極にあるはずのひらがな三文字の距離感が急速に縮まったことだと思う。

昼飯も夕飯も自宅のリビングで食べられるようになると、息子も「ごはんのお供でもしますかな」といったような感じで隣に寄ってくるようになった。そして、さっそくウンウンと唸りはじめるのである。

妻が「ごはんにする? うんちにする?」と、今まで生きてきて一度も聞いたことがない組みあわせの究極の選択を息子に問いかけるも、息子は耳を貸すことなく、さらに激しい唸り声を上げ、そのド迫力からは想像もつかないなんともかわいい音で、うんちをプリプリと漏らす。まさに、最高のごはんのお供である。

実際、その音も臭いも愛らしすぎて、なんだか生命力にも似た食欲さえ湧いてくる。妻が息子のおむつを替えてくれながら、「あ、トロトロふわふわだよ♩」などと食リボならぬ糞リボをしてくれて、わたしも「いいねえ、トロふわかあ♩」などと嬉しそうに答えながら、さらにごはんがすすむ。もしかしたら、スカトロ変態野郎としての潜在的な素質が、息子により開眼してしまったのかもしれない。

2018年6月19日(火)

東京出張から帰ってきたあとは意外に抜け殻のようになることもなく、とある大学のオープンキャンパスサイトの文言を書く。といっても、普通のオープンキャンパスではなく。自分で企画しておいて言うのも変だけど、こういったよく分からない世界観のライティングは、ただただふざけているわけではなく、自分自身でゼロから立ちあげるのはもちろん、だれも目にとめないような細部の言葉選びにまでこだわりぬかないと簡単に壊れてしまうので、とても大変だけど、とても楽しい。

先日にオフィスを直接訪問した結果、ほぼほぼ固まってきていた現状のコピーを捨てて、もっと攻めたコピーを考えなおさせてもらうことにしていた開発会社のコーポレートスローガンも改めて仕上げて提案。二つのうちどちらにするかでお互い悩んだけれど、結果として、今までのなかでいちばん良いコピーが選ばれたのではないかと思う。妥協することなく方向性を練りなおすことができて本当によかった。あとは、ボディコピーを詰めていく段階。もうひとふんばり。

とある新規コスメブランド開発のコンセプトワークもようやくまとまってきた。あとは企画書に落としこむのみ。きれいにまとまっているけれど無難な案は思いきって捨て、お客さんにとってもパートナーにとっても自分自身にとってもチャレンジングで、みんなでハードルを越えていくときに少なからずワクワク(ヒヤヒヤ)できるような方向性のみを残そう。